ドル時給 2010 9 19
私は、今年7月24日に「ドル時給」ということを書きました。
これは、経済に国境がなくなった現代においては、
自分の時給は、ドルに換算して考える必要があるということです。
さらに、「経済に国境がない現代において、
先進国の単純労働者は、新興国の単純労働者と競合するのです。
単純労働者に配慮した政策を取りたいならば、
為替レートを変えるしかないのです」と書きました。
先週、民主党政権は、やっと為替介入をしました。
本当に、単純労働者が、かわいそうだと思っていたら、
もっと早く行動したはずです。
もちろん、欧米の経済情勢を考えれば、
こうした為替介入は、「痛みの緩和」に過ぎないと思います。
こうして時間稼ぎしているうちに、
世界で競争力のある産業を育てていく必要があります。
ドル時給 2010 7 24
これは、以前も書きましたが、もう一度書きます。
多くの日本人は、求人広告で、時給800円という募集を見れば、
「安すぎる。もう少し高くなってほしい」と思うでしょう。
しかし、この金額が、本当に安いのか。
経済に国境がなくなった現在、
時給は、ドルで換算した金額で考える必要があるのです。
時給800円は、1ドル87円で計算すると、いくらになるでしょうか。
現在、世界の工場というと、中国を連想しますが、
実は、かつて、日本も、世界の工場と呼ばれた時代があったのです。
その時代は、1ドル360円だったのです。
時給800円は、1ドル360円で計算すると、いくらになるでしょうか。
このようにドルで時給を考えてみると、
今の時給800円は、決して安くはないのです。
経営者の立場から見れば、
国内の工場は閉鎖して、人件費の安い海外に工場を建てることになります。
日本の民主党は社会主義的で、
単純労働者に配慮した政策を重視していますが、
為替レートが円高になれば、そういう政策は無意味なものとなるでしょう。
単に日本の国力低下と国家財政の悪化を招いただけという結果に終わるでしょう。
経済に国境がない現代において、
先進国の単純労働者は、新興国の単純労働者と競合するのです。
単純労働者に配慮した政策を取りたいならば、為替レートを変えるしかないのです。
政治家として考えるべきことは、
国民が新興国の単純労働者と競合しなくてすむように、
教育の高度化を推進することです。
世界一の教育を目指すことです。